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看板(禅武拳法道場)
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禅武拳法における極意（コツ） 筆者 田島武臣 （３）禅武拳法の理について １）体の重心について 二足歩行について説明する。なにげなくすべての人が行っている行為であるが、実に複雑な動きである。現在、人類が繁栄しているのは生物進化の中で二足歩行を手に入れたことが重要であると考えられている。二足歩行は両手が自由に使えるようになり武器の使用が可能になった。そして、背骨の直立により重い頭蓋骨を中心で支えることができ、脳が巨大化し、知能が発達したと考えられている。少し前まで二足歩行というメカニズムは、ロボット開発において非常に困難を極めた。しかし、1996年にホンダが開発したヒューマノイドロボットは、まるで人が中に入って歩いているようであり、大変驚かされた。 ロボットが二足歩行できない状態とは人が転ぶ状態と同じである。禅武拳法の投げ技とは、ロボットが二足歩行できない状態と同じ状態にさせればよいと考えられる（図１）。ここで、本田のホームページの中から歩くについて重要な部分を要約する。①指関節を除いて股関節、膝関節、足関節に相当する関節機能、つまり、膝を曲げる屈伸運動が可能な関節が必要である。②転びそうになると足裏の一部である母指球やかかとの間接部を強く押し付けてふんばり、それでも堪えきれなくなると足腰の運びを変えたり、足を踏み出して姿勢の回復を試みる。 まず①について説明すると、人は転ばないよう安定を保つため、立体的な保持を行っている（図２）。その中でも特に、膝と足首の弾力性が重要となる。実は崩しの発端は上下にある（図３）。例えば椅子に座ったパントマイムの状態で前後に走っていただきたい。予想以上に走りにくく、小走りになるだろう。また、完全に膝を伸ばして直立した状態でジャンプをして見て下さい。全く飛ぶことができないと思います。つまり、歩行ができない状態は重心が最大限に上に上がった場合か、または最大限に下に下がった状態である。禅武拳法の技は上に上げるのを梃子の理を使い、下に下げるのを梃子の理と振り子の原理（重力の利用）を使って崩している。 次に②について説明する。人が転びそうになると転びそうになった方向の片足に重心を移し、両足に掛かっていた体重を片足に集める。そして、前に倒れそうなら母指球に、後ろに倒れそうになるとかかとに体重を集めて踏ん張り、もう片方の足をすばやく移動させて安定に保っている（図１、２）。すなわち、禅武拳法の投げは片足に重心を落とさせて、もう片方の足が出られない方向にすばやく回転して相手の重心を横方向に移動させて投げる（図４）。この横方向へ投げる原理は車の理（遠心力）を使用している。そして、相手の押し引きなどの相手が持っているエネルギーを最大限に利用するのがはずみの理と運動神経の逆用である。そして、これらすべての力の源となり、相手の力を無力化し自分の力を最大限に引き出す理が鈎手の理（天秤の理）である。順次それぞれについて詳細に解説する。
図１．二足歩行と重心の位置
図２．二次元の崩しの方向
図３．三次元の重心の位置
図４．三次元の崩し |
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(社)日本禅武拳法連盟 事務所メール「こちら」 問合せ048-728-4041 |
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