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「禅武拳法で子供は変わる」

  筆者 田島武臣

 目次               

第一章 社会背景と武道に入会する子供たち

第二章 心の病        

第一節 感情の科学

第二節 注意欠陥・多動性障害

第三節 のび太・ジャイアン症候群

第四節 症状改善方法

第三章 禅武拳法によって変わる

第一節 禅武拳法による行動の変化

第二節 現代の学校教育問題と社会背景

第三節 禅武拳法で子供が変わる理由

まとめ

引用文献

 

 

第一章 社会背景と武道に入会する子供たち

現在、凶悪犯罪の低年齢化が叫ばれており、学校における教育指導の難しさや学級崩壊を起こす児童の親のしつけが社会問題になっている。特に、いじめによって自殺をする子供やいじめる子供の存在など親や先生の見えないところで起こるいじめ問題の解決が必要とされている。実際、授業を我慢して受けることができない子や登校拒否を起こす子など社会的通常の生活ができない問題児が年々増加している。

このような子供を持つ親、または、このような子供にならないようにしつけようと思う親などが武道に連れてきて、武道精神のしつけを必要としている。このため、ある意味問題児が武道に集まってくる可能性が高い。そこで、この問題児を正しい方向のすばらしいリーダーに導くことができれば、その地域の子供社会の問題が解決すると共に、凶悪犯罪の低年齢化の歯止めの一環となる。本論文は、禅武拳法の指導として、子供に焦点を絞った指導方法を模索する。そのため、指導をする子供のおかれている環境を良く知る必要がある。そこで、はじめに、子供の置かれている心の病について科学的に理解する。

 

 

第二章 心の病

  第一節 感情の科学

 今日脳科学が発展し、感情をつかさどる脳内で働く神経伝達物質ホルモンの存在が明らかになり、そのメカニズムの解明が進んでいる。例えば、興奮作用因子としてアドレナリン、抑制的作用因子としてドーパミンなどがあげられる。このような神経伝達物質のバランスによって泣いたり、笑ったり、怒ったりすることが明らかにされつつある。

これら感情のホルモンバランスは幼児期から子供の時期に大きく環境要因を受けて安定化する。これらホルモンバランスの安定化に向けて重要なことは@生まれ持った遺伝子の作用によってホルモンバランスの状態が異なっていることA環境因子として親の愛情やしつけに作用されることが分かっている。これらのホルモンバランスが社会的に適応できるバランスに安定しない人が犯罪者になる場合が多く、犯罪者特有の遺伝子機能として報告されている。現在、社会的子供に関する問題のいじめや凶悪犯罪の低年齢化や不登校などを引き起こす要因として、子供のホルモンバランスの安定化がうまくいかないから引き起こされている可能性が示唆されている。

 

第二節 注意欠陥・多動性障害

社会的に子供が罪を犯すのは親の責任であり、親のしつけが重要視されている。その中で、生まれ持った遺伝子の作用から、子供によってしつけのしやすい子供としにくい子供がいる。つまり、同じようにしつけをしても一回でいうことを聞く子供と何度も同じことを言っても理解できない子供がいる。特に、親は同じ年代の他の子供と比較してしまう傾向があり、自分の子供のできの悪さに悩みをもつことが多い。子供のしつけのしやすい子供は勉強もできる傾向にあり、学校の授業についていけない子供は問題児となりやすい。これら特に学校生活が行えないような子供の病気として、脳内神経伝達物質が異常を示している注意欠陥・多動性障害の疑いがある。

これは、脳の細胞どうしの連絡に必要な神経伝達物質の量がアンバランスになっている。そのために行動や感情をうまく抑制できなくなる。その結果、活動が非常に活発になったり(多動)、衝動的で注意力が散漫になる。また、感情のコントロールがうまくできないために、さまざまな症状が引き起こされる。脳の各部分の機能はよいのに、全体をうまくまとめたり調整する役割をする部分が、あまり活発にしっかり働いていないため、ほどよい抑制がきかない。やりたいとなったらどうしてもやりたい。がまんができない。逆に、何かしようとしても、がんばればがんばるほどよけいにできなくなってしまう、といったことが起きる。彼らは能力に欠けているのではなく、その能力を発揮し目標のために努力することが普通の人々より困難であり、その子の意思が弱いのではなく脳の神経伝達物質のバランスがそういうふうに生まれついている。

 

第三節 のび太・ジャイアン症候群

注意欠陥・多動性障害はアニメのドラえもんのキャラクターのび太型とジャイアン型がある。この二つのまったく異なる性格は同じ病気から引き起こされている。

のび太型は気が散りやすく、とっさの時どうすればいいかわからずうまく行動できない。そして忍耐心に乏しく、じっくりがんばれずにはじめからだめだとあきらめてかかる。何かしたくなるといても立ってもいられない。宿題を忘れる。過敏で傷つきやすい。困ったことが起きると原因を冷静に考えず、すぐ他人のせいにする。授業中でも宿題をやっていても、あんなことができたら、もしこうだったらと、ぼんやり空想にふけっている。けれども他人の気持ちがよくわかり、優しい心にあふれている。おとなしく表立ってけんかなどの問題を起こさないが、集中力がなく、衝動的であるが多動は見られないタイプである。

ジャイアン型はけんかっ早くて、弱いものいじめをする。なんでも腕力で解決しようとする。のび太が説明やいいわけをしようとしても、待ってはいない。衝動が、障害物も配慮も良心も何もかも押し流してしまう。自分の欲求や怒りが、すべてを凌駕してしまう。ジャイアンはやりたいことを目指して突き進む。がまんしたり、行動を抑制することができない。学校では集中力がなく落ち着のない、感情の起伏が激しい異常な活動性を持つタイプである。

 

 第四節 症状改善方法 

 薬物治療を受けて改善することが分かっている。例えばリタリンといった薬物は抑制因子物質であるドーパミンを増加させる効果があり、多動性の症状が和らぎ日常生活が送れるようになるとされている。しかし、飲み続ければ直るかというと一時的なものであり、一生涯のみ続けなければならない可能性を含む。麻薬の即効性はなく依存症にはならないとされているが、薬物治療の使用は賛否両論がある。一時的なうつ病などの患者にはよいが、生まれ持った遺伝子作用であるなら改善は難しい。そこで、一般的に薬物治療と外的環境による変化、つまりその子に対する献身なしつけが必要とされる。

のび太型の両親における子供の接し方は@子供が助けを求める声を受け止めてやること。A臆病さや心配性などをからかわないBやればできるという気持ちを子供に植え付けるC言葉の能力を高めてやるDバカ、グズ、できない、おそいなど、否定的な言葉を使わないE子供に対する基準を変えるFスポーツをさせるG学校以外での活動に参加させ、いろいろな人間関係にふれさせるH親戚との交流の場をつくるIゆっくりひとりで過ごす時間をとらせるJ自立へとじっくり導く音楽を流すといったことが良いとされている。また、ジャイアン型は@困難であるけれども、根気よく子供をしつけるA時間の間隔をあけて三回注意する。B子供の様子がわかるようになるべくそばにいるC十分な運動をさせるDテレビやテレビゲームの時間を制限するE乱暴に怒りをぶちまけるのでなく、話し合いや交渉する技術を習得させるG契約書をつくるHおどさないI子供をぶたないJ困ったときには助けを求めるK子供に適した学校、居住地などを意識して選ぶL日記をつけるといったことが良いとされている。

 結局は、昔と変わらず子供が良くなる悪くなるのはじっくり周りの人がどのように教育するかであり、最近の科学でひどい障害を持つ子供について理解が深まっただけであり、根本的な解決には直結しない。そして、学校生活の改善を見込めない現在、このような子供を指導し、導く受け皿として武道が機能的に働く必要がある。

 

 

 第三章 禅武拳法によって変わる

   

  第一節 禅武拳法による行動の変化

 注意欠陥・多動性障害の症状はほとんどの子供に多かれ少なかれ見られる。そして、この変わった子供についての記述は過去の歴史を見ると、時代を大きく変えたエジソンやアインシュタインなど天才に多く見られる。つまり、このような子供を上手に教育できれば時代を担うリーダーとして大きく社会に貢献する可能性がある。禅武拳法の役割として、子供に対して人生観を与え自我の目覚めを誘導し、後の人生がよりよい方向に変えていく力があると私は信じている。実際、私が禅武拳法を指導している中で、「先生、武道をやるまで自分の意見がいえなかったのに友達に言えるようになったよ。」とか「友達ができたよ。」というような趣旨の話を子供たちから聞くことがよくある。また、おちつきがなく自分勝手な子供が、年下の面倒をよく見るようになった現象など。入会した当初の学級崩壊させるような子供たちが年月とともに変化したのを目の当たりにしている。

例えば、具体的な変化のエピソードをあげると、ある子は「授業中、席に座っていると後ろから消しゴムのかすを投げつけてくる子がいて、後ろを向いてやめろというと、自分が学校の先生に怒られて困っている。」と相談されたことがある。そこで、私は禅武拳法のある技を教えて「護身術を使わなければ価値がない。そうゆうやつはこの技を使って懲らしめてやれ」と追い出した。次の週、「先生、技をかけてやったら悲鳴を上げていたよ」と喜んできた。その後、その友達の迷惑な行為はやめてくれたそうである。

また、指導していてもまったく言うことを聞かず、やる気のない子と親身になって会話をすると。「どうせ僕は何をやってもできないんだよ。努力しても無駄なんだ。お母さんが友達と比較してできないというからどうせできないんだよ。」と最初からやらずにあきらめてしまう性格の子がいた。そこで、私は他の子供と比較した練習でなく、その子自身の過去と常に比較し、その子ができなかった技ができたことに対して真剣に褒めて一緒に喜ぶように工夫した。さらに親御さんにも他人と比較するのではなく、子供には無限の可能性があるので褒めるよう勧めた。その子は褒めることによって自信につながり、禅武拳法が楽しくなった。楽しくなると技の上達速度が速まり、今では周りの仲間や後輩を教えることができるようになり、先輩としての使命感を持つようになった。

 

第二節 現代の学校教育問題と社会背景

なぜ、禅武拳法によって、人は変わるのであろうか。禅武拳法は単なる護身術ではなく、自信と勇気と行動力と慈悲心を持ったリーダーを育てることを目的とし、自分自身がそうなるべき修練するのである。学校教育のテストで点をとる目的とは大きく異なり、人生観としてどのように生きるかを追及するものである。それは、学校教育システムとしても根本的に違う。

学校教育は教える先生に対して生徒が大多数であり、先生からの一方通行の授業がほとんどである。先生と生徒の関係が両方向から慕われ、勉学に取り組むことは理想であるが、現実的にはテレビドラマだけの存在で、そんな先生は生まれにくい現状にある。そもそも現実的に先生が一人に対して生徒が大多数であるシステムそのものが、不可能である。授業中座って、しゃべらずに受けるのが当たり前だが、それができない子供が複数いる。注意をする間、違う子供がふざけだす。子供たちは向こうでしゃべっているのになぜこちらだけ注意するのだと言い出す。悪ふざけは連鎖する。また、悪いことは怒られないように隠れてする。悪いことは、ばれなければよいと学習する。いじめは陰湿になる。先生は表面だけしか見ることはできない。がんばる先生は親身になっても、せいぜい数人の生徒と密になるのがやっとである。つまり、大多数の生徒を教育するには限界があり、先生の数が少ない。

昔は学級崩壊やいじめが大きくならなかったのは、必ずしも親や先生だけが教育したわけではないからだと私は考えている。昔の下町では、注意する大人がたくさんいて、危ないことやいけないことをしつけするのが当たり前であった。しかし、現代において下手にしかると問題になるため、他人に干渉しなくなった。また、ガキ大将のように少し年上のお兄さんお姉さんと共に遊びながら、善悪を含む面倒を見る環境があった。しかし、今は一人っ子が増加し、テレビゲームなど室内でこもる遊びに変化した。注意欠陥他動性障害なるものはいきなり生まれたものではなく、昔から存在しており、昔はこれらを地域で支えていた。今は核家族化が進み、親と先生の教育に比重が高まってしまった。その結果、学校教育についてこれなかったり、社会活動に支障をきたす問題に発展している。特に、いじめ問題で自殺するなど社会問題になっている。

 

第三節 禅武拳法で子供が変わる理由

教育現場で起きている問題の解決策は文部省や教育委員会や先生や親が悪いといって擦り付け合ってもなりたたない。つまり、誰かのせいにしても仕方がないと私は考えている。すなわち、子供たちが子供たち自身の手で解決していくべきものである。それは、クラスに先生の役割をする人が一人ではなく、たくさんいれば問題ない。それは、子供たちの中で、駄目なものは駄目だと言える自信と勇気と行動力を備えた子供が一人でも多く存在することである。そして、クラスを引っ張っていける自信と勇気と行動力を備えたリーダーがいれば解決するのである。

禅武拳法では昇級すると直ぐに、先輩として指導する。先輩は常に上位の技の上達を図り、上達の範囲で後輩を指導し、指導することでできないことが浮き彫りになり、そして、さらなる高みへと登るのである。一人ぼっちで登山をしても楽しくないし、危険である。その山を一緒に登る仲間がいれば心強いのである。先輩は山の登り方を指導することで後輩に必要とされ、先輩も後輩を指導することで存在意義を見出すのである。人は一人で生きていくほど強くはないはずである。守るもの守られるもの、教わるもの教えるものがいて始めて、仲間としてよい関係を築けるものである。禅武拳法の指導方法とはまさにそこに重きを置いている。選手をそだてるのではなく指導者を育てるという方針は学校教育の現場に照らし合わせると、ちびっ子教師をたくさん育てるという意味に等しいのである。ちびっ子教師とはまさに昔のがき大将的存在であり、現代社会に一番必要とされるリーダーそのものである。

また、禅武拳法で子供が変わる理由の一つは指導方法が素晴らしい点があげられるが、もう一つ忘れてはいけないものがある。それは、禅武拳法の目的とする高みの山は護身術という実生活で必要意義があり、魅力的な技術が人を惹きつけるのである。禅武拳法の技術は特別体を鍛えるのではなく、年配者でもコツを知れば体力がなくても人を吹っ飛ばすことができるのである。コツとは一朝一夕で身につくものではないが、繰り返すうちに体に自然と身につくものである。この魅力はやってみないとわからない。子供のころから遊びながらやることでも、年数を重ねると、いつの間にか後輩を指導することで強くなったことが自覚できるのである。その技の追求は果てしない道のりであるが、すごく楽しい道のりである。人は強くなったことを自覚すると自信がついて顔つきが変わり、人にやさしくなれるものである。禅武拳法はまさに、そういった人間形成の根本的幸せをもたらす環境であると私は考えている。

 

 

まとめ

最後まで読んでいただいてありがとうございました。私は武道によって、人の生き方や考え方を変えることができると信じています。私自身もまた、幼いころから武道を始め、人生に多大な影響を受け楽しんでいます。

 

引用文献

○図解雑学 発達心理学 著:山下富美代 出版社:ナツメ社

○図解雑学 精神分析  著:小谷野博 監修:富田三樹生 出版社:ナツメ社

○のび太・ジャイアン症候群―注意欠陥・多動性障害(ADHD)[著編者 ・出版社]  著:司馬理英子  出版社:主婦の友社

 

()日本禅武拳法連盟

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